No.2003-04
2003年4月10日発行
目  次
Ⅰ 国内外トピックス  
  1 新聞記事
Ⅱ マイクロマシンセンターの動き
  1 第3回業務委員会の開催
  2 マイクロ・ナノ検討会の開催
  3 第6回MEMS設計・解析シミュレーションに関する技術調査小委員会の開催
  4 MEMS設計・解析ソフトプロジェクト検討会の開催
  5 第5回材料特性標準化委員会の開催
  6 平成15年度事業へ向けた運営委員会、評議員会、理事会の開催
Ⅲ 外部団体情報 
  1 新エネルギ-・産業技術総合開発機構(NEDO)の人事異動
Ⅳ イベント案内
  1 当センター主催のイベント
  2 その他のイベントのお知らせ
Ⅴ その他会員への情報
  1 セイコーエプソン株式会社・諏訪南事業所が情報賛助会員入会
  2 センターの人事異動
本  文
Ⅰ 国内外トピックス

1 新聞記事


3月13日 日刊工業新聞
  化学反応に選択性、アミノメチル化、収率90%超:流路数十マイクロメートルのマイクロリアクター;京大

京都大学工学研究科の吉田潤一教授、菅誠治講師らは、数十マイクロメートルの流路を持つマイクロリアクターを使うと、化学反応が通常とは異なる反応選択性を示すことを見つけた。原料AとBが微細流路を通り一対一で高速混合されるため、1分子のAに2分子のBが付く副生成物ができにくい。フリーデルークラフツ反応の目的物(芳香族のアミノメチル化)の収率は90%を超え、通常法の30数%を大きく上回った。マイクロリアクターを多数、組み合わせれば工業生産も可能で、マイクロ化学反応の可能性を示す成果として注目されそうだ。

3月17日 日経産業新聞
  インクジェット噴射:微細レンズ簡易形成;エプソンが面発光レーザー

セイコーエプソンはオフィスの構内情報通信網(LAN)など短距離で大容量の光通信向けの面発光レーザー(VCSAL)を開発した。プリンターのインクジェット技術を応用、光を集めるマイクロレンズを作り、製造工程を簡略化した。エプソンはインクジェット技術で、紫外線硬化樹脂を3.5ピkpリットルずつ数回に分けて噴射。レーザーの上に直接マイクロレンズを形成、拡散角度を抑えた。近くサンプル出荷する。

3月24日 日経産業新聞
  新生産技術「MEMS」開発:ナノ精度でプレス成型;エンジニアリング・システム

自動化機械設計・開発のエンジニアリング・システムは高温・真空状態でナノレベルの微細なプレス成型ができる装置を核に企業や研究機関と次世代製品の要素技術を共同開発している。MEMS事業で活用するのは産業技術総合研究所、姫路工業大とで共同開発したホットエンボス装置。位置決め精度はプラスマイナス10マイクロメートルで、数十ナノメートルレベルの深さの溝を作ることができる。最高セ氏1400度まで加熱が可能で、樹脂だけでなくガラスも成型できる。小型で大容量の次世代記録メディアが実現できる。

3月25日 日刊工業新聞
  小型・低損失を両立:3次元MEMS型光スイッチ;日立 光路折り返しに独自構造

日立製作所の機械研究所は日立金属の協力を得て、メトロ系光ネットワーク向けに新型光路で小型・低損失を両立した3次元微小電気機械システム(MEMS)型光スイッチを開発した。ネットの経路切り替え用光スイッチで光路を180度折り返す独自構造で、従来の半分の小型化と3デシベル以下の低損失を実現した。このMEMS光スイッチは半導体微細加工技術で作製した2軸の首振りマイクロミラーで反射光を3次元方向に変えるスイッチ。同社は今後、信頼性確認や制御部分のチップ化などを進め、専用配線基板に同スイッチも含めて実装し、実用化を目指す。25日から米国で開く光ファイバー通信国際会議(OFC)展示会に出展する。

3月25日 日刊工業新聞
  全波長帯域をカバー:超高速通信用、動画伝送容易に;横河電機が受光素子

横河電機は世界で初めて、光通信の波長帯域全てをカバーする高速光通信用受光素子を実用化した。国際電気通信連合(ITU-T)が定義する最も波長が長いUバンド(波長帯域1624-1675ナノメートル)に初めて対応し、1台で全領域をカバーする。既存インフラを利用して動画像などの高速伝送がさらにスムーズに行えるようになるため、第3世代携帯電話以降の次世代携帯電話開発やブロードバンド通信に期待できる。

Ⅱ マイクロマシンセンターの動き

1 第3回業務委員会の開催


 3月10日、平成14年度第3回業務委員会(委員長:館岡 斉 オリンパス光学工業株式会社)が開催され、活動状況報告と平成15年度の事業計画に関する議論が行われました。その概要は次の通りです。
 1、平成14年度活動結果
   1) 広報誌の編集・出版
     ・今年度発行の広報誌(39号~42号)は和文英文とも2月に予定どおり発行完了した。
   2) 第13回マイクロマシン展の開催
     ・11月13日~15日に科学技術館(東京・北の丸公園)で開催し、
      展示規模、出展者数とも過去最大となった。
        出展者:187企業・団体(253小間)、入場者数:8,424名
   3) マイクロマシン絵画の収集・利用
     ・絵画募集に協力頂ける学校に依頼した結果、小学校:7校、
      中学校:4校の計11校から1,526点の応募を得た。
     ・当委員会委員で上記の応募絵画の選定を行い、小・中学校各10点づつの
      絵画を決定した。なお、絵画の応募者には参加賞(名入りボールペン)を
      送るとともに、入選者には表彰状を、協力校には表彰状及び協力賞を
      1月末に送付完了した。
     ・過去に実施したマイクロマシン絵画コンテスト(第1回~第3回)の入選者の
      その後の進路状況を、応募校の協力を得て調査した。
      追跡調査可能者32名のうち、技術系への進路者は約40%、文科系への
      進路者は約60%であった。なお、マイクロマシンという言葉も小中学生に
      普及し、よく認知されて来たと考えられるので、この絵画募集事業は
      今年度で完了とする。
 2、平成15年度業務委員会事業計画
   1)広報誌の編集・発行  
    ・平成14年度と同様、和文・英文広報誌を4回/年発行・公開する。
   2)ホームページの維持・管理
    ・従来どおり。
   3)第14回マイクロマシン展の開催
    ・平成15年11月12日(水)~14日(金)10:00~17:00
     科学技術館(東京・北の丸公園)

2 マイクロ・ナノ検討会の開催

 平成13年度NEDO調査研究を受託して東京大学大学院下山勲教授を中心にまとめた「マイクロ・ナノ融合領域に関する機能発現およびプロセス技術に関する調査研究」をベースに、N/MEMS製造技術に関する研究開発提案をまとめる取り組みを行っております。

 本件に関心を示した7社を中心に産総研にも参加していただき「Nano on Micro」をキーワードに平成16年度委託研究としての提案をめざして活発に活動を行っております。

3 「MEMS設計・解析支援シミュレーションシステムに関する調査研究」第6回技術調査小委員会の開催

 (財)機械システム振興協会からの受託事業として実施している「MEMS設計・解析支援シミュレーションシステムに関する調査研究」(委員長:藤田博之 東京大学 生産技術研究所 教授)について、第6回技術調査小委員会を3月28日に開催しました。ここでは、理想とするMEMS設計・解析支援システムの姿および具体的システム概念設計の内容などに関しての議論が行われました。

 なお、本調査研究は当初予定を3ヶ月間延長して6月末までの実施となっております。

4 MEMS設計・解析ソフトウェアプロジェクト検討会の開催

 (財)機械システム振興協会からの受託研究である「MEMS設計・解析支援シミュレーションシステムに関する調査研究」の進捗に合わせて、平成16年度の新規プロジェクトの提案を目的としたプロジェクト検討会を行っています。第2回(3月14日)と第3回(3月25日)の検討会を開催して、MEMSファンドリーを中心とするMEMS企業とソフトウェアベンダーが、国公立研究機関、大学などと連携してソフトウェアを作り上げて行こうというプロジェクト全体の枠組みをまとめました。今後、平成16年度からの委託研究開発プロジェクト提案として、経済産業省等へ働き掛けて行きます。

5 第5回材料特性標準化委員会の開催

 平成13年度まで3年間NEDO事業として実施いたしました薄膜材料の特性計測評価法の成果を国際規格提案に結びつけるための検討を行っています。第4回委員会に引き続き、微小薄膜形状材料の「引張り試験方法」と「標準試験片」に関する規格案について議論を行い、日本語としての案をまとめ、更に英文案を作成致しました。
 平成15年度はこれら日英両規格案を提案文書としてまとめ、IECへの国際標準化提案とJIS化を目指して昨年度に引き続き(財)日本規格協会の支援を得て活動する予定です。

6 平成15年度事業へ向けた運営委員会、評議員会、理事会の開催

 3月19日(水)に第3回運営委員会が、3月27日(木)に第3回評議員会、第2回通常理事会が開催されました。

 審議事項は①平成15年度事業計画について、②平成15年度収支予算について、③平成15年度借入金限度額について、④評議員の一部変更について、⑤賛助会費規則の改正について、⑥平成15年度研究賛助会員の賛助会費について、⑦平成15年度委員会構成について、⑧情報賛助会員の入会についてでした。

 これらの議題は運営委員会で質疑・応答の後に了承され、評議員会、理事会においても承認されました。

 平成15年度の事業計画のポイントは、自主事業として「MEMS産業化共同調査研究事業」で、近年急速に応用が拓けてきたMEMSのより一層の産業化を促進するため、ファンドリーサービスを実施している企業と共同で調査研究をすることです。委員会構成にも「新機能材料のMEMSへの展開に関する調査部会(仮称)」と「MEMS共同調査研究推進委員会」が新たに加わりました。

Ⅲ 外部団体情報

1 新エネルギ-・産業技術総合開発機構(NEDO)の人事異動


  平成15年4月1日付
             (新)                        (旧)
   一ノ瀬祐亮 新エネルギ-・産業技術開発機構
       産業技術開発室 主査
   日野 俊喜 株式会社 日鉄技術情報センタ-     新エネルギ-・産業技術総合開発機構
      調査研究事業部 主任研究員             産業技術開発室 主査

Ⅳ イベント案内

1 当センター主催のイベント


・詳細は当センター調査研究部にお問い合わせ下さい。Tel : 03-5835-1870

(1) 第14回マイクロマシン展
 開 催 日: 平成15年11月12日(水)~14日(金)
 開催場所: 科学技術館・東京北の丸公園
 主  催: (財)マイクロマシンセンター他

(2) 第9回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウムの開催
 開 催 日: 平成15年11月13日(木)9:30~17:00
 開催場所: 科学技術館(東京都千代田区北の丸公園2番1号)
 主  催: (財)マイクロマシンセンター


2 その他のイベントのお知らせ

・詳細は当センター調査研究部にお問い合わせ下さい。Tel : 03-5835-1870
・番号上にNew の表示のあるイベントは、今回新規掲載分。
 
(1) 「TECHNO-FRONTIER 2003」
 (モータ技術展/モータ技術シンポジウム/カーエレクトロニクスデバイス展/
  カーエレクトロニクス技術シンポジウム)(P6A3205)
 開 催 日: 2003年04月16日(水) ~ 18日(金)
 開催場所: 日本コンベンションセンター (幕張メッセ)
 主  催: (社)日本能率協会
 (財)マイクロマシンセンター 協賛

(2) BioMEMs & Microfluidics (Q7A3207)
 開 催 日: 2003年04月30日(水) ~ 05月02日(金)
 開催場所: Sheraton San Diego Hotel & Marina, San Diego, CA, USA
 主  催: Life Science, etc.
 情報入手: http://www.LifeSciencesinfo.com/2881

(3) DTIP 2003 (Symposium on Design, Test, Integration and Packaging of MEMS/MOEMS) (Q7A2905)
 開 催 日: 2003年05月05日(月) ~ 07日(水)
 開催場所: Mandelieu-La Napoule, FRANCE
 主  催: Tima
 情報入手: http://tima.imag.fr/conferences/dtip/

(4) 5th Annual SMALL FUEL CELLS 2003 (Q7A3208)
 開 催 日: 2003年05月07日(水) ~ 09日(金)
 開催場所: New Orleans, LA, USA
 主  催: The Knowledge Foundation, Inc.
 情報入手: http://www.knowledgefoundation.com/

(5) ICRA2003 (2003 IEEE International Conference on Robotics and Automation) (Q7A2801)
 開 催 日: 2003年05月12日(月) ~ 17日(土)
 開催場所: The Grand Hotel, Taipei, Taiwan
 主  催: IEEE Robotics and Automation Society
 情報入手: http://www.icra2003.org

(6) MAINSTREAMING MICROFLUIDICS (Q7A3210)
 開 催 日: 2003年05月15日(木) ~ /6日(火)
 開催場所: World Trade Center, Boston, Massachusetts, USA
 主  催: Cambridge Healthtech Institute
 情報入手: http://www.healthtech.com/spring.asp

(7) ロボティクス・メカトロニクス講演会2003 (ROBOMEC 2003) (P6A2Z03)
 開 催 日: 2003年05月23日(金) ~ 25日(日)
 開催場所: 函館市、公立はこだて未来大学
 主  催: (社)日本機械学会
 情報入手: http://www.fun.ac.jp/robomec2003/
 (財)マイクロマシンセンター 後援

(8) TRANSDUCERS 2003
 (2003 International Solid-State Sensors and Actuators Conference) (Q7A2408)
 開 催 日: 2003年06月08日(日) ~ 12日(木)
 開催場所: Boston Marriott Copley PlaceBoston, Massachusetts, USA
 主  催: IEEE Electron Devices Society
 情報入手: www.transducers03.org

(9) 第19回日本DDS学会 (P6A3201)
 開 催 日: 2003年06月19日(木) ~ 20日(金)
 開催場所: 国立京都国際会館
 主  催: 日本DDS学会
 情報入手: http://square.umin.ac.jp/js-dds/dds.html
 (財)マイクロマシンセンター 協賛

(10) The International Conference on Electrical Engineering 2003 (ICEE203) (Q7A2Z01)
 開 催 日: 2003年07月06日(日) ~ 10日(木)
 開催場所: Kowloon Shangri-La Hotel, Hong Kong
 主  催: Hong Kong Institute of Engineers
 情報入手: http://www.hkie.org.hk/icee2003/

(11) μTAS2003
 (The 7th International Conference on Miniaturized Chemical and BioChemical Analysis Systems) (Q7A2Z05)
 開 催 日: 2003年10月05日(日) ~ 09日(木)
 開催場所: Squaw Valley, California USA
 主  催: The Transducers Research Foundation
 情報入手: http://www.microTAS2003.org

(12) MICRO SYSTEM Technologies 2003 (Q7A3204)
 開 催 日: 2003年10月07日(火) ~ 08日(水)
 開催場所: Muchen, Germany
 主  催: IEEE, Mesago Messe Frankfurt
 情報入手: http://www.mesago.de/mst

(13) POLYTRONIC 2003 (3rd International IEEE Conference on Polymers and Adhesives in Microelectronics and     Photonics) (Q7A2X03)
 開 催 日: 2003年10月20日(月) ~ 23日(木)
 開催場所: HOTEL EDEN AU LAC, MONTREUX, SWITZERLAND
 主  催: Tima, etc.
 情報入手: http://tima.imag.fr/Conferences/POLYTRONIC

(14) 2003国際ロボット展 (P6A3204)
 開 催 日: 2003年11月19日(水) ~ 22日(土)
 開催場所: 東京ビックサイト・有明
 主  催: (社)日本ロボット工業会、日刊工業新聞社
 情報入手: http://www.nikkan.co.jp/eve/03robot/index.html
 (財)マイクロマシンセンター 協賛

Ⅴ その他会員への情報

1 セイコーエプソン株式会社・諏訪南事業所が情報賛助会員入会

 3月19日付けでセイコーエプソン株式会社・諏訪南事業所より、情報賛助会員の申込みがあり、3月27日に開催された平成14年度第2回通常理事会に諮ったところ、満場一致で承認されました。


2 マイクロマシンセンター人事異動

    平成15年3月21日付       
       戸口 洋一    調査研究部第2研究開発課長
 
    平成15年3月31日付
       程野 冶忠   辞職
       福島 徳近   辞職
       矢田 恒二   辞職

    平成15年4月1日付け 
       平野 隆之   調査研究部長兼任
       織田 誠    調査研究部次長併任
       宮本 莞樹   調査研究部参事併任
       清水 悦朗   調査研究部第1研究開発課長


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