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1991-2000:マイクロマシン基盤技術開発が中心
〔内外の動き〕

 〔MMCの活動〕
 財団法人マイクロマシンセンター(当時:現在は一般財団法人マイクロマシンセンター)は、大型の国プロであるマイクロマシン技術研究開発プロジェクト(1991年から10年間、総予算:約250億円)の推進主体として1992年1月に設立されました。マイクロマシンとは、数μm~数mm寸法の部品により構成された微小な機械のことです。本プロジェクトでは、将来いろいろな形でマイクロマシンの実用化が進展することを見越して、マイクロマシン実現に資する技術的なプラットフォームづくりを目指しました。

 マイクロマシン技術プロジェクトが始動する頃のわが国経済はまだバブル崩壊前の絶頂期にあり、世界1~2位の経済大国として国際貢献が強く求められていて、技術開発分野ではわが国の基礎技術の貢献が少ないことが指摘されていました。このため本プロジェクトにおいては、じっくりとマイクロマシンの基礎技術について研究開発を行い、その成果を内外に広く普及させることも目標の一つに掲げられました。

 この時期には、マイクロマシン技術プロジェクトと同様に国際貢献を標榜して、RWCプロジェクト(1992年から10年間、総予算:約500億円)、アトムテクノロジープロジェクト(1992年から10年間、総予算:約250億円)などの大型国プロが次々に推進されました。

 このプロジェクト推進の10年間、当センターは産学官の研究コンソーシアムを結成し、経済産業省 (METI)および新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)からの受託研究として、将来大きな産業波及効果が期待されるマイクロマシンについての共通基盤技術、機能デバイスの高度化技術、システム化技術を確立するための研究開発に注力しました。

 また、毎年展示会としてのマイクロマシン展が開催されましたが、この頃は産業的な発展が伴っていなかったため、内容的にはビジネス展というよりも、マイクロマシン技術の成果を発表する技術展としての域に止まっていたといえます。

 一方、マイクロマシン展と同時開催のマイクロマシン国際シンポジウムや、当センターが主導し各国持ち回りという形で毎年開催されることになった国際イベントのマイクロマシンサミットは、「マイクロマシン技術」の概念を内外に普及させるという観点から大きな功績があったと思われます。

   
 
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