財団法人マイクロマシンセンター

[No.2006-11] 2006年11月21日発行


ニ ュ ー ス 目 次  


  1 マイクロナノ2006成功裏に開催される
   (1)第17回マイクロマシン展(11月7日~9日)
   (2)第12回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム(11月8日)
   (3)第2回国際標準化ワークショップ(11月6日)
   (4)MEMSフォーラム(11月7日)
   (5)MEMS-ONEプロジェクト成果発表会(11月9日)
   (6)MEMS協議会海外アフィリエート講演会の開催(11月10日)
  2 MemsONE α版リリース開始される


  1 ナノテク2007への出展(平成19年2月21日~23日)
  2 第2回MEMS講習会の開催(平成19年1月19日)


  1.経済政策動向
  2.産業技術政策動向


  1・経済産業省の人事異動

    
  
ニ ュ ー ス 本 文



1 マイクロナノ2006成功裏に開催される

 11月6日(月)~9日(木)、東京国際フォーラム及び三菱ビル・コンファレンススクエアで開催した総合イベント『マイクロナノ2006』が盛況のうちに終了しました。

--マイクロナノ2006--
 国際展示会(Exhibition) コンファレンス(Conferences)

■超精密・微細加工・MEMS、ナノテクに
 関する国際展示会-マイクロマシン展
   期日:11月7日~9日
   会場:東京国際フォーラム 

■第2回MEMS国際標準化ワークショップ
   期日:11月6日 会場:三菱ビル

■MEMS協議会情報発信の場 MEMSフォーラム
   期日:11月7日 会場:東京国際フォーラム

■先端技術情報と討議の場
 第12回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム
   期日:11月8日 会場:東京国際フォーラム

■MMCが推進する研究開発成果の紹介
 MEMS用設計・解析支援システム開発
   期日:11月9日 会場:東京国際フォーラム
                 
 今年の『マイクロナノ2006』は、財団法人マイクロマシンセンターの特別事業委員会として今年4月に発足した『MEMS協議会』(MEMS Industry Forum:MIF)を契機に、国際展示会である「マイクロマシン展」とマイクロマシン・MEMS・ナノテク分野の最新技術動向、産業動向のコンファレンスを包含したMEMSビジネス国内外交流の総合イベントとして開催いたしました。

 マイクロマシン展では過去最大の入場者数になりました。、また各コンファレンスとも会場定員数を上回る参加者となり、各会場において、マイクロマシン・MEMS・ナノテク分野の技術交流・ビジネス交流が活発に行われました。


(1)第17回マイクロマシン展

 第17回マイクロマシン展が、11月7日~9日の3日間、東京国際フォーラム(東京・有楽町)において開催され、地の利と天候にも恵まれ大盛況で終了いたしました。
今回のテーマは「超精密・微細加工、MEMS、ナノテク、バイオに関する国際展示会」としました。

 出展者は、財団法人マイクロマシンセンターの賛助会員企業13社、MEMS協議会アソーシエイト会員8社をはじめ、一般企業、大学及び独立行政法人等からの積極的な出展協力を得て、合計313の企業・団体・大学・研究機関が出展(429小間)しました。海外からは19企業が出展しました。

 来場者は、MEMSフォーラム、第12回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム、MEMS-ONEプロジェクト成果発表会を同時に開催したこともあって、様々な分野で活躍している第一線の研究者、技術者、管理者など幅広く、他分野での研究情報の集積や情報交換によって新たな技術の可能性の発見、あるいは技術開発上での様々な課題解決の糸口を得るための最適の場となり、3日間で11,736名に上る多数の来場者を得て盛況裡に終了しました。

  なお、来年は会場を東京ビッグサイトに移して開催いたします。
○総入場者数及び出展者数の経過
第17回(H18): 11,736名 313企業・団体(429小間)
第16回(H17): 9,098名 259企業・団体(362小間)
第15回(H16): 8,213名 247企業・団体(352小間)
第14回(H15): 8,793名 238企業・団体(323小間)
第13回(H14): 8,424名 187企業・団体(253小間)
第12回(H13): 7,460名 112企業・団体(164小間)
第11回(H12): 5,485名 94企業・団体(136小間)
第10回(H11): 3,608名 87企業・団体(133.5小間)

   次回第18回マイクロマシン展の開催予定
      会期:2007年7月25日(水)~7月27日(金)
      会場:東京ビッグサイト(東京・有明)

マイクロマシン展風景

マイクロマシン展懇親会
        

(2)第12回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム

 第12回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウムが11月8日(水)マイクロナノ2006の一つのイベントとして東京国際フォーラムのホールD7にて開催されました。今年は「ナノ・集積化MEMSのイノベーション創出とビジネス最前線」をサブタイトルに、以下の内容で米国4名、ドイツ2名、ベルギー1名、日本5名の講演者を招待し、MEMS、マイクロナノシステム分野の最先端の研究開発動向から今後期待される事業にいたる広範囲の発表が行われました。会場には延べ246名が参加され活発な討論が行われました。
 当日は経済産業省製造産業局産業機械課 高橋泰三課長を来賓にお迎えし、現在のMEMS産業の位置づけと、今後、MEMSを“産業のマメ”としてわが国の国際競争力強化に寄与してほしいとのお言葉をいただきました。

◆基調講演 次世代MEMS開発に向けて
 ・日本におけるMEMS開発の方向性と高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト
       東京大学  下山  勲
 ・最先端集積化MEMS:MEMS Firstなのか、MEMS Lastなのか?
       Stanford University  Thomas W. Kenny
◆セッション1  マイクロ・ナノ科学技術の最先端
 ・中性粒子ビームによるトップダウンプロセスとボトムアッププロセスの融合
       東北大学  寒川 誠二
 ・半導体/磁性体ナノ結晶の超格子生成、及び物性制御
       IBM  Christpher B. Murray
 ・有機、有機/無機ハイブリッド分子デバイス
       IBM  Cherie R. Kagan
◆セッション2  期待されるMEMS応用
 ・CMOS/ MEMS集積: シリコン共振器実現のKFS(Key for Success)
       Silicon Clocks Inc.  Emmanuel Quevy
 ・未来の携帯端末を実現させるリコンフィギュアラブル RF サーキット
       NTTドコモ  楢橋 祥一
 ・マイクロ/ナノテクノロジーを用いた低侵襲検査・治療機器の開発
       東北大学  芳賀 洋一
 ・MEMS@ボッシュ: 自動車向けアプリケーションを越えて
       Robert BOSCH GmbH   Peter Ernst
◆セッション3  MEMS/半導体集積化MEMS
 ・多結晶SiGeによるCMOS/ MEMS集積
       IMEC   Kris Baert
 ・最先端パッケージング:MEMS事業化へのブレークスルー
       Fraunhofer IZM   Joerg Froemel
 ・光MEMS技術の集積化と大面積化
       東京大学  年吉 洋



第12回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム会場
   

MMC 野間口 有理事長

経済産業省 高橋泰三課長

MMC 青柳桂一専務理事


東京大学 下山 勲

Stanford Univ. Thomas Kenny

東北大学  寒川 誠二


IBM  Christpher Murray

IBM Cherie Kagan

Silicon Clocks Emmanuel Quevy
      

NTTドコモ 楢橋 祥二

東北大学 芳賀 洋二

Robert Bosch Peter Ernst


IMEC
 Kris Baert

Fraunhofer IZM
Joerg Froemel

東京大学
 年吉 洋
          


(3)第2回国際標準化ワーク

 MEMSはセンサーからマンマシンインターフェースや医療、自動車産業からITやAVなど多くの分野に用いられる世界的な先端成長産業となってきましたが、一方では世界共通の標準が殆ど無い分野でもあり、産業発展の大きな障害の一つとなっています。
 そこで財団法人マイクロマシンセンターでは世界的に最も先端的かつ優れた成果を出している研究者を招聘し、MEMSに関するマイクロ/ナノ技術と評価の最前線を講演して頂くとともに国際標準制定に向けた各国との意見交換・相互理解を深めることを目的に【MEMS国際標準化ワークショップ】を11月6日(月)、東京・三菱ビルにて開催致しました。当日は大学・研究機関、ならびにMEMS関連企業から約50名の出席者があり、MEMS/NEMS関連の最新技術およびMEMS評価法と標準化に関する講演に熱心に耳を傾けていました。

 ワークショップは肥後実行委員長(東京工業大学・教授)の開会挨拶ではじまり、<MEMSデバイスの最前線>、<MEMS評価法と標準化>の2つのシリアルセッションに分かれ、欧州(3件)、北米(2件)、韓国(2件)、日本(1件)計8件の講演が行われ、最後にマイクロマシンセンター標準化事業委員会、大山委員長の閉会挨拶で締めくくられました。

 まず午前セッション<MEMSデバイスの最前線>ではMEMS/NEMSの最新技術が3件の発表がありました。韓国Kyunpook National Univ.のPark教授からは「Glass Properties for Electrostatic Bonding in Process of the Packaging of MEMS Devices」と題してMEMSデバイスのコスト低減に重要となるパッケージングに関して陽極接合技術を中心とした発表、 スイスETH ZurichのHierold教授からは「CNT Nano Electromechanical Transducers」と題してカーボンナノチューブをセンシングデバイスとして用いる技術の開発について発表、 同じくスイスEPFLのBrugger教授からは「MEMS-based Nanopatterning: New Challenges and Opportunities for Materials Science」と題して窒化膜薄膜メンブレンをステンシルマスクとして用いたナノスケールのパターン形成についての発表、がそれぞれ行われました。
 午後セッション<MEMS評価法と標準化>では材料特性評価とその標準化について5件の発表が行われました。韓国のKRISS(標準科学研究所)Huh博士からは「Measurement of Micro-Tensile Properties for Gold Thin Film Using Micro-ESPI Technology」と題して薄膜引張試験において局所的なひずみ計測にスペックル干渉を用いる研究に関する発表、ドイツFreiburg大のPaul教授からは「Mechanical Material Characterization at the MEMS Materials Laboratory of IMTEK」と題してバルジ法を用いた薄膜材料の特性評価と引張試験におけるレーザー干渉を用いたひずみ計測についての発表、米国Pennsylvania州立大のMuhlstein教授からは「Deformation and Fatigue Mechanisms of Structural Films」と題してシリコン、ニッケル、白金薄膜の疲労特性に関して、いずれもバルクと異なる現象が観察されるなどの研究発表、熊本大の高島教授からは「Round-Robin Test on Fatigue of Thin Films for MEMS Applications in Japan」と題して、マイクロマシンセンターを中心として行われた薄膜疲労試験のラウンドロビンテストについての発表、そして最後にCalifornia州大Berkeley校のRitchie教授から「A Comprehensive Assessment of Fatigue Failure in Micron-Scale Polycrystalline Silicon Structural Films for MEMS」と題して多結晶シリコンの疲労現象についての発表、がそれぞれ行われました。
 今回のワークショップでは、マイクロ/ナノスケールの材料特性評価を中心とした第一線の研究者が集う貴重な機会となりましたが、中でも韓国から標準化に関連した2名の研究者と意見交換を行うことができたことは今後の国際的なネットワーク作りという観点からは大きな意義があったと思われます。また欧米の関連研究者に対しても我が国が進めている標準化活動に対して理解を得られたことは大きな成果であり、今後、我が国の標準化活動の大きな指針となりました。

ワークショップ会場 開催挨拶
肥後矢吉実行委員長
主催者挨拶
 NEDO 小澤純夫部長
             
司会:大和田邦樹所長
国際標準化工学研究所
開催挨拶
大山尚武標準化事業委員長
ワークショップ関係者
               
講演者
Park教授
韓国Kyunpook National Univ
Hierold教授
 スイスETH Zurich
Brugger教授
スイスEPFL

Huh教授
韓国KRISS(標準科学研究所)
Paul教授
ドイツFreiburg大
Muhlstein教授
米国Pennsylvania州立大
      
高島和希教授
熊本大
Ritchie教授
米国California州立大Berkeley校
          
 
(4)MEMSフォーラム

 MEMS協議会からの情報発信の場として開催したMEMSフォーラムは、MEMSが多様な産業分野への展開が期待されていることから、会場の定員数を大きく上回る378名の参加を得て、実施されました。

 今回のMEMSフォーラムでは、「MEMS関連産業の発展を目指して」と題し、MEMS産業政策、MEMSビジネスの展望、MEMS産業基盤強化の観点からのファンドリー機能強化策、地域クラスター、地方公設試における取り組みと課題、また、MEMS技術基盤構築・強化の観点から、今後の展開を含めた講演がなされました。

野間口 有会長
MEMS協議会

高橋泰三課長
経済産業省

MEMSフォーラムでの各セッションの講演内容・講演者は次のとおりです。
○MEMS産業政策
 ・国際競争力を見据えた日本のMEMS産業政策
   (経済産業省製造産業局産業機械課長 高橋泰三 氏)
 ・ヨーロッパにおけるマイクロナノ産業と新ビジネス創出の現状
   (マイクロストラクチャーテクノロジー開発・応用協会(iVAM) Uwe Kleinkes氏)
 ・MEMSビジネス、何が成否を分けるのか
   (日経BP社 マイクロデバイス編集 副編集長 三宅常之 氏)
○MEMS産業基盤
 ・MEMS産業の活性化のためのファンドリー機能の強化について
   (MEMS協議会ファンドリーサービス産業委員会委員長 富井和志 氏)
                     (松下電工㈱微細プロセス開発センター)
 ・MEMS/MS応用研究フォーラムの活動について
   ((財)北九州産業学術推進機構 産学連携センター長 宮下 永 氏)
 ・製造業との連携によるMEMS技術への取組み~地方公設試の挑戦~
   (山形県工業技術センター 電子情報技術部 専門研究員 渡部善幸 氏)
○MEMS技術構築・産学連携
 ・MEMS技術戦略ロードマップ
   ((独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 機械システム開発部長 小澤純夫 氏)
 ・MEMS協議会アカデミア・アフィリエートからの情報発信
        (オーガナイザー  名古屋大学 教授 佐藤一雄 氏)
   - 光集積デバイスに貢献するシーズ技術
        (東北大学 羽根・佐々木研究室 助教授 佐々木 実 氏)
   - MEMS加速度計の根本問題とベンチャーによる解決の可能性
        ((独)産業技術総合研究所 計測標準研究部門 梅田 章 氏)
   - 京都大学ナノ・マイクロシステム工学研究室の研究内容紹介
        (京都大学ナノ・マイクロシステム工学研究室 教授 田畑 修 氏)
   - 精密工学会マイクロ/ナノシステム研究専門委員会及び東京工業大学精密工学研究所 (堀
    江研究室)の産学連携活動報告
        (東京工業大学精密工学研究所 教授 堀江三喜男 氏)
 ・MEMS産業の基盤強化に向けた基幹技術の構築
    (東京大学 生産技術研究所 教授 藤田博之 氏)

 MEMS政策、MEMSビジネス、MEMS技術についての現状と展望が一望できたことから、このMEMSフォーラムに参加された方々から、有意義な内容であったとのコメントもいただき、ありがとうございました。MEMS協議会では、今後もMEMS関連産業の発展のための課題の共通認識を深める機会の場を提供していきますので、よろしくお願いいたします。


(5)MEMS-ONEプロジェクト成果発表会

 マイクロナノ2006イベントの一環としてMEMS-ONEプロジェクトの成果発表会が11月9日(木)に東京国際フォーラムにて開催されました。当日はご来賓として経済産業省製造産業局産業機械課、土屋博史課長補佐と(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構、高安正躬理事のお二人をお迎えし、また基調講演には「高集積・複合MEMS製造技術開発事業(ファインMEMS)」プロジェクトリーダの東京大学大学院情報理工学系研究科の下山勲教授から「ファインMEMSからMemsONEへの期待」と題してMemsONEを核としたネットワークでMEMS展開のお話をいただきました。
 MEMS-ONEプロジェクトリーダの東京大学精算技術研究所、藤田博之教授からは主催者の挨拶、サブリーダの京都大学大学院光学研究科マイクロエンジニアリング専攻、小寺秀俊教授からはMemsONE機能概要とデモを、また普及活動検討委員会、佐藤淳史委員長からはα版、β版のリリースについての案内、最後に財団法人 マイクロマシンセンター、青柳専務からはクロージングとしてサポートセンター構想について報告がありました。今回の発表会には約250名の出席を得、MemsONEへの期待が大きいことが強く感じられました。出席者の60%強の方からはアンケートを集計することが出来ましたので今後分析を行い、ユーザニーズを踏まえてα版のリリースをしていきたいと考えています。

MEMS-ONEプロジェクト発表会の様子


(6)MEMS協議会海外アフィリエート講演会

 MEMS協議会海外アフィリエートであるドイツFraunhofer IZM、米国 カリフォルニア大学バークレー校BSACを招き、11月10日(金)に講演会を開催しました。
 既にご案内の通りMEMS協議会では産業化推進には海外のMEMS関連産業化支援組織、研究所との連携が重要であるとの認識から、アフィリエートとしての関係構築を進めています。今回はこの活動の一環としてマイクロマシン展に出展した両機関の代表者から活動概要、最新の研究動向について紹介してもらいました。講演会にはMEMS協議会会員企業から多くの参加者があり、技術内容、企業との関係構築、知的財産権の取り扱い等活発な議論がなされ、講演者、聴講企業双方にとって有意義な講演会でした。MEMS協議会では今後も海外アフィリエート講演会を都度開催いたしますので、ふるってご参加ください。

<IZMロゴ>

 尚、講演の概要は以下の通りです。

○Fraunhofer IZM
 ・Lorenz Granrath氏(日本代表部):Fraunhofer全体の概要説明

 フラウンホーファー研究機構は、民間企業や公共企業向けに事業化をめざす応用研究を実施しており、ドイツ国内に58の研究所を有し、1万2500人以上の職員の多くが資格を持つ科学者と技術者であり、10億ユーロ を超える年間研究予算で研究業務を行っています。この予算のうち 9 億ユーロは委託研究によるものです。 また、フラウンホーファー研究機構の委託研究収益の約2/3が、民間企業との契約および公共資金による研究プロジェクトからの収益となっています。残りの1/3は、ドイツ連邦政府からの資金提供であり、こうした事情から各研究施設は、より基礎的な研究、つまり5年から10年先に産業界や社会に影響を及ぼすような研究に力を入れることが可能になっています。 一方海外展開も進めており、米国にはFraunhofer USAが5カ所に研究所を展開し、アジアでは日本、中国、韓国、シンガポール、インドネシアにブランチオフィスがあります。
 ・Mario Baum氏(マーケティング担当):Fraunhofer IZMの概要と最新の研究動向
 Fraunhofer IZMは電子デバイスのマイクロインテグレーションと信頼性に特化した研究所で本部はベルリン  郊外にあり、Doresden郊外のChemnitzにマルチデバイスインテグレーションの研究開発部門があります。   Chemnitzの主な研究分野は以下の通りで、特にウェハレベルパッケージングの研究開発に注力しています。
  ・MEMS設計・開発
  ・先端技術開発
  ・マイクロ・ナノエレクトロニクス向けBack-End-of-Line技術
  ・プロセスシミュレーション
  ・マイクロ・ナノレベルの信頼性
  ・印刷によるエレクトロニクス


<BSACロゴ>

○University of California Berkeley,BSAC(Berkeley Sensor & Actuator Center)
 ・John Huggins(Executive Director):BSACの概要、及び最新の研究動向

 BSACは米国NSFが1986年にMEMS分野の産学連携のために設立したセンターで、マイクロ・ナノスケールの センサ、アクチュエータ、マイクロ流体、材料、プロセスの産業化を支援のための研究開発を行い、IC、バイオ やポリマー産業の競争力を与えるという役割を持つ。
  会員企業は39社(米国20、欧州5、日本11、アジア3)で10名の教授、13名の関連教授、130名以上の研究ス タッフを有し、現在91の研究プロジェクトを推進しています。
 注力している研究分野は以下の通りです。
  ・材料&プロセス
  ・バイオMEMS
  ・マイクロ流体
  ・センサ&アクチュエータ
  ・エネルギー&パワー
  ・フォトニクス&マイクロ光学
  ・モデリング&CAD
  ・ナノーマイクロ界面
  ・ワイヤレス&RF部品&サブシステム

                                        MEMS海外アフィリエート講演会

2 MemsONE α版リリース開始される

 平成18年11月6日(月)よりMEMS用設計・解析支援システム“MemsONE”の試用版(α版)の導入申請受け付けをホームページ上で開始しました。
 α版は限定された機能を搭載したシステムですが基本的な解析機能のみならず知識・材料DBも搭載しており、MemsONEの使い勝手を評価していただけるシステム構成となっています。α版利用者には使用後にアンケートに応答いただくことになっており、寄せられた意見を基に来春リリースのβ版に向けた改修作業を行うこととなっています。より多くの方の利用とご意見を期待しています。
 これまでに電気学会、関西設計・製造ソリューション展、マイクロナノ2006での広宣活動(マイクロマシン展、成果発表会)、MemsONE会員へのメール配信を行ってきており、その成果もあって1週間で約100名の方からの申請手続きがすでに行われております。α版のリリースは11月20日(月)ごろから先着順で、ソフト本体、関連案内資料が一括搭載されたDVDディスクを郵送する予定です。なおα版の申請手続きは11月末日で締め切ります。β版のリリースから希望される方はMemsONE会員へのメール配信情報でご案内しますので、改めて申請をしていただくことになります。



1 「ナノテク2007」にMEMS関連プロジェクトを出展予定(H19年2月21日~23日)

 平成19年2月21日(水)から23日(金)まで東京ビッグサイトにて開催されるナノテク2007に当センターからプロジェクト2件を出展予定です。
 ナノテクノロジー関連で国内最大のイベントであるナノテク2007にはNEDO技術開発機構のプロジェクトブース内において、「MRMS用設計・解析支援システム開発(MemsONE)」と「高集積・複合MEMS製造技術開発(ファインMEMS)」の2件を出展し、MEMS技術に関する取り組みの全体像を展示する他、特にMemsONEについては来春の開発成果としてのβ版のリリースに向けたアッピールをする予定です。これらの出展により、電気・電子系、機械系の他、化学系やバイオ系の研究者、技術者に対して、ナノテクノロジーとMEMSとの融合により、より高度なMEMSデバイス・プロセス技術への展開、ナノテクノロジーの事業化発現の基盤としてのMEMSの技術展開等の情報提供をしていく所存です。


2 第8回MEMS講習会の開催(H19年1月19日)

 当センターファンドリーサービス産業委員会では、MEMS産業の裾野を広げ、その発展を促進するために初心者・中級者を対象に6回、中級者・上級者を対象に1回のMEMS講習会を開催してきましたが、今回は初心者・中級者向けに下記のとおり第8回MEMS講習会「MEMSの設計・加工技術と応用例」を九州地方で始めて(財)北九州産業学術推進機構と共催で開催いたします。積極的なご参加をお願い致します。
第8回MEMS講習会「MEMSの設計・加工技術と応用例」(初心者・中級者向け)
 ◇日時:2007年1月19日(金)13:00~17:50~19:00
 ◇場所:(財)北九州産業学術推進機構  会議室
      〒808-0135 北九州市若松区ひびきの 2-1
 ◇主催:財団法人マイクロマシンセンター
     ファンドリーサービス産業委員会
 ◇共催:財団法人北九州産業学術推進機構
 ◇参加費:8,000円  ◇定 員:100名
 ◇申込み:下記ホームページからお願いします。
        http://fsic.mmc.or.jp/mems-koshu/koshu-8/koshu-8.html

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ プログラム ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
  13:00  主催者挨拶
         青柳 桂一 (財団法人マイクロマシンセンター 専務理事)
  13:10  共催者挨拶
         三木 昌義 (財団法人北九州産業学術推進機構 専務理事)
  13:20  MEMSの集積・融合の進展と新産業創出への期待
         杉山 進  (立命館大学理工学部 教授)
  14:20  RF MEMSの設計技術
         成瀬 浩司 (オムロン(株) 技術本部 先端デバイス研究所 主事)
  14:55  ナノインプリントプロセス技術
         高橋 正春 ((独) 産業技術総合研究所 先進製造プロセス研究部門グループ長)
  15:30~16:00
         技術相談会(各社パネル展示説明)及び休憩
  16:00  MEMS応用例(1)  光MEMS技術の現状と今後の動向
         澤田 廉士 (九州大学大学院 工学研究院 知能機械システム部門 教授)
  16:45  MEMS応用例(2)  水晶MEMSの実用化検討
         植田 敏嗣 (早稲田大学大学院 情報生産システム研究科 教授)
  17:30  ファンドリーサービス産業委員会活動紹介
       富井 和志 (松下電工(株) 微細プロセス開発センター
               MEMSファンドリーサービス主担当)
  17:50~18:00   休  憩
  18:00~19:00   懇談会 



1.経済政策動向

■月例経済報告(10月12日)

 10月の月例報告では、景気の基調判断について「回復している」との判断を8カ月連続で据え置いた。2002年2月に始まった現在の景気拡大期間が10月で戦後最長のいざなぎ景気(1965―70年)に並ぶとの見方を政府として示している。なお、9月の月例報告では、「-景気は、回復している- 先行きについては、企業部門の好調さが家計部門へ波及しており、国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込まれる。一方、原油価格の動向が内外経済に与える影響等には留意する必要がある。」としている。
  ○月例経済報告関係資料 http://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei.html

■経済産業省の主な経済指標(10月30日)

 経済産業省は各種経済指標を取りまとめた資料を発表。たとえば、鉱工業指数に関しては、「9月(速報値)の生産は前月比▲0.7%と2ヶ月ぶりの低下、出荷は同▲2.6%と2ヶ月ぶりの低下、在庫は同1.0%と2ヶ月連続の上昇、在庫率は同3.9%と2ヶ月ぶりの上昇。」と分析している。。
  [概要(PDF)] http://www.meti.go.jp/statistics/downloadfiles/omonakeikishihyo.pdf
  [ダイジェスト] http://www.meti.go.jp/statistics/data/hshihyo01j.html

■経済成長戦略関連

  国際競争力の強化と地域経済の活性化を二本柱とし、継続的に人口が減少するという逆風の下でも「新しい成長」が可能なことを示す「新経済成長戦略」に関連するこれまでの政策動向は以下の通り。

○経済成長戦略大綱のとりまとめについて (H18.7.6)
       http://www.meti.go.jp/topic/data/e60713aj.html

 7月6日の財政・経済一体改革会議において、「経済成長戦略大綱」が決定され、公表されている。 本大綱は、人口減少が本格化する2015年度までの10年間に取り組むべき施策について、経済産業省を中心としてとりまとめたもの。経済と財政の一体的な改革を進めるに当たって、歳出・歳入一体改革と並ぶ車の両輪として、政府・与党の最優先課題と位置づけられている。

○新経済成長戦略について (H18.6.9)
       http://www.meti.go.jp/press/20060609004/20060609004.html

 経済産業省は、「国際競争力の強化」と「地域経済の活性化」を二本柱とし、継続的に人口が減少するという逆風の下でも「新しい成長」が可能なことを示す「新経済成長戦略」をとりまとめ、6月9日にその内容を公表している。

○新産業創造戦略について (H17.6.13)
       http://www.meti.go.jp/policy/economic_industrial/shin_sangyou.html


2.産業技術政策動向

■総合科学技術会議開催(10月27日)

 第60回総合科学技術会議が10月27日開催され、議事は以下のとおり。
  (1)今後の科学技術政策の重点課題について
  (2)平成19年度概算要求における科学技術関係施策の優先順位付けについて(
  (3)独立行政法人、国立大学法人等の科学技術関係活動(平成17事業年度)に関する所見について
  (4)最近の科学技術の動向
  (5)その他
 なお、配布された資料については、以下の総合科学技術会議(第60回)議事次第参照。
   http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu60/haihu-si60.html
 また、科学技術の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための第3期科学技術基本計画は本年3月28日に閣議決定されている。
  [本文(PDF形式)]  http://www8.cao.go.jp/cstp/kihonkeikaku/honbun.pdf
  [概要(PDF形式)]  http://www8.cao.go.jp/cstp/kihonkeikaku/gaiyo.pdf
  [分野別推進戦略]  http://www8.cao.go.jp/cstp/kihon3/bunyabetu.html


■経済産業省の産業技術政策全般

 経済産業省では、イノベーションの創出を通じた我が国の産業技術力の強化に向け、民間企業などにおけるイノベーションを促進する環境整備を進めるとともに、国においても知的資源の充実のための様々な取り組みを進めている。関連資料は以下の通り。
  ○イノベーション・スーパーハイウェイ構想について
       http://www.meti.go.jp/policy/innovation_policy/ishw.htm
  ○平成19年度産業技術関連予算要求の重点(発表資料 PDF 6ページ)
       http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/060825-9.pdf
  ○経済産業省の研究開発 「技術戦略マップ2006」
       http://www.meti.go.jp/policy/kenkyu_kaihatu/main-toptrm2006.html
 「技術戦略マップ2006」は昨年版の20分野から24分野に拡大。技術戦略マップは、新産業を創造していくために必要な技術目標や製品・サービスの需要を創造するための方策を示したもの。

■NEDO産業技術政策関連

  ○NEDO海外レポート988号 再生可能エネルギー特集(2)各国の取組状況(11月1日)
   EUにおける小水力発電バロメーター2006年やフイリピン、オーストリア等の再生可能
  エネルギーに関する取組状況の記事が掲載されています。
    [目次]  http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/988/index.html
    [一括ファイル(PDF形式) http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/988/988.pdf
  ○NEDO海外レポート987号 再生可能エネルギー特集(1)太陽・風力(10月18日)
   世界エネルギー供給における再生可能エネルギーの役割や欧米各国における太陽光発電
  の研究開発動向や風力発電における最新状況などについての報告があります。
    [目次]  http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/987/index.html
    [一括ファイル(PDF形式)] http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/987/987.pdf



 1・経済産業省の人事異動

    平成18年10月23日付
     (氏 名)    (新)           (旧)
     甲元 信宏   製造産業局       製造産業局
             参事官室総括係長     産業機械課技術1係長

     加賀 義弘   製造産業局       産業技術環境局
             産業機械課技術係長     基準認証政策課


 

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