MMC > 年頭所感(平成25年)


 新年明けましておめでとうございます。

 平成25年の新春に当たり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

年始めにあたり、平素より一般財団法人マイクロマシンセンター及び技術研究組合BEANS研究所の事業活動にご理解ご支援及びご協力を頂いております関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

さて、世界経済は不確実さを増し、わが国も低成長とデフレの継続、行き過ぎた円高、厳しい雇用情勢及び震災からの復興など多くの困難に直面しております。

このような状況を打開してわが国経済の持続的成長を確かなものとしていくためには、オンリーワンの「もの作り」に取り組む研究開発の一層の推進が不可欠と考えます。しかしながら、経済状況の悪化により産業の空洞化が加速するとともに企業等が新技術の実用化・事業化に向けて行う投資も縮小傾向にあります。マイクロマシン/MEMS等ナノ・マイクロ分野も例外ではありません。しかしながらいまや産業のキーテクノロジーといわれるマイクロマシン/MEMS分野に対する期待は一層高まっております。

非営利セクターとしての特徴を生かしながら、この期待に的確に応えていくことが、一般財団法人マイクロマシンセンター及び技術研究組合BEANS研究所に課せられた使命と考え、今後とも理事長職を通じまして事業活動の充実に努めてまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

【一般財団法人マイクロマシンセンターの活動強化】

 経済状況の悪化により本分野における産業発展への取り組みが停滞することは許されません。このため企業活動のみでは困難になってきております調査研究活動、国際標準化活動及び業界横断的な産業交流・活性化など様々なサービスを、より一層広範かつ効果的な形で実施し、会員及び業界の皆様方に提供して参ります。

 また、内外ビジネス交流活動として実施してきました総合イベント「マイクロナノ」を、本年より「ナノ・マイクロ ビジネス展」と改称し、マイクロからナノまでと対象分野を広げ、微細加工技術・デバイス・ソリューションが集積する世界屈指のビジネスフェアとするべく内容強化に努めて参ります。

【MNOIC(マイクロナノオープンイノベーションセンター)の機能強化】

 TIA-NMEMS拠点での産学連携によるナノ・マイクロナノ分野のイノベーション実現の場を提供する主体として、2011年7月MEMS協議会の下にマイクロナノオープンイノベーションセンター(以下、MNOICと略)を設置し、ユーザー企業がMyラボやMyファブなどの形で利活用する取組みも、今年で3年目を迎えました。

 この間、企業環境悪化による研究開発力の低下、最先端設備更新の困難性及び開発期間短縮化などの課題解決のために、国内企業の研究開発力を強力にサポートする機関の重要性とその機能強化を求める声が高まってきております。

 このためMNOICとして、一企業では導入が難しくなっている最新・最先端設備の利用促進や量産試作実施の場の提供、開発・試作したデバイスを量産ファンドリーへシームレスに移行できる体制の構築、ベンチャー企業のデバイス開発から量産試作迄のサポートなど、大企業からベンチャー企業まで多様なユーザーのナノ・マイクロビジネスを支援すべく機能強化に努めて参ります。

【新たな先端技術開発への挑戦】

 ナノ・マイクロビジネス分野におけるわが国産業の国際競争力を強固なものにするためには、中長期的な視野に立った間断なき先端技術開発への取組が必須とされています。

しかるに、昨今の経営環境悪化を受け、各企業では研究開発予算が制限され、開発目標も短期化せざるを得ない状況に追い込まれています。

 このため、産学官連携の下で意欲ある企業が結集し、新たな先端技術開発に挑戦する国プロの重要性は一層強まっています。現在、ライフイノベーションによる健康増進を目指す新規の国プロの実現を図るべく、産学の研究者・技術者とともに鋭意検討を進めております。

【BEANSプロジェクトにおける成果創出活動の加速・強化】

 第3世代MEMSのための基盤プロセス技術の開発を進めてきたBEANSプロジェクトは本年3月に終了する予定となっております。5年間にわたるプロジェクト期間中、研究開発に携われた多くの関係者の方々にはこの場をお借りして御礼を申し上げます。

 この間、革新的次世代デバイス創出に必要な基盤的プロセス技術群の開発、さらに、従来の応用分野に加えて環境・エネルギー、安心・安全、健康・医療など幅広い分野での応用を目指して所定の成果を上げて参りましたが、お陰様で高い評価をいただきながらプロジェクト終了を迎えることができそうです。

 これまで本プロジェクトの活動につきまして、ご支援ご協力を頂きました多くの関係者の皆様方には重ねて御礼申し上げますとともに、プロジェクト終了までの残された期間、全力を傾けて更なる成果創出を加速・顕在化させて参ります。

最後となりましたが、両法人を代表しまして、本年が皆様方にとって実り多い一年になりますよう心からお祈り申し上げて、新年のご挨拶とさせていただきます。
平成25年1月吉日


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