シリコンフュージョンボンディング 【しりこんふゅーじょんぼんでぃんぐ:Silicon fusion bonding】 0701102-192

【定 義】 親水化されたシリコンや酸化シリコン等の基板を、まず水素結合で貼り合わせた後、加熱処理をしてSi-O-Si結合により接合する技術。

【解 説】 少なくともどちらかが酸化されているシリコンウエハ同士を貼り合わせることにより、ウエハ内部に不純物拡散層や絶縁物層を形成するときに用いられる。 また不純物の種類や濃度の異なるウエハを接合することにより、高温長時間を要する深い不純物拡散や、エピタキシャル成長の代替技術として用いられる。 本技術の最大の欠点はプロセス温度が高いことであり、より低温で行わなければならないプロセスはこの後に行わなければならない。 プラズマ酸化処理等を施した後に、接合することによりプロセス温度を低下させる試み、シリコン以外の材料の接合に本技術を応用する試みなどが盛んに研究されている。 酸化ウエハの貼り合わせにより、絶縁層をシリコンでサンドイッチした構造、SOI(Silicon on Insulator)構造を得ることができる。 SOIは集積化された素子を酸化物などの誘電体により分離し、高性能化する技術に利用され、フォトダイオードアレイの製造等に利用される。 また穴あけ、溝切り加工を施したウエハを接合すれば内部に微細加工が施された構造を得ることができ、圧力センサや、内部に冷却構造を持ったレーザダイオード用の熱交換器の製作等に利用されている。

【参考資料】 (4)

【関連用語】